💁【AIO対策】詳細なHTMLサイトマップを用意してAIが参照しやすいサイトを目指す
AI検索を利用していると、一定の割合で誤った情報が提示されることがあります。
いわゆる「ハルシネーション」と呼ばれる現象ですが、自分のサイトをチェックしている際にも誤情報が表示されることがあり、なんとかしなければということでAIO対策に取り組んでいるところです。
今回の記事では、「すぐに取り組めるAIO対策」の第一弾として、詳細なHTMLサイトマップについて書いてみたいと思います。
詳細なHTMLサイトマップとは
AIは限られたリソースの中でWebサイトの情報を探そうとするため、効率よく的確にクロールしてもらうことが大切です。サイト全体がどのような構成で、どこにどのような情報があるのかを明確に伝えることは、AIがサイト構造と内容を素早く正確に理解する上で有効です。
一般的なHTMLサイトマップはリンクのリストだけで構成されることが多いですが、詳細なHTMLサイトマップでは各ページの簡単な説明を掲載し、可能であればセクションへのページ内リンクも追加します。
以下の例では、説明とセクションリンクを概要欄の中に置いておき、その概要欄を開閉式にすることでサイトマップ全体が煩雑にならないようにしています。
サイトマップ内のリンクに説明を追加することで、AIに対して「どのページに何が書いてあるか」を明確に伝えることができます。また、セクションへのリンクも追加することで、そのページ内の情報を見出しによっても表すことができ、より的確にAIが必要とする情報へと導ける可能性があります。
期待される効果
詳細なHTMLサイトマップによって期待される効果は以下の2点です。
- AIが目的の情報を見つけられることにより、精度の高い回答に繋がる可能性があります。
- 情報を見つけやすい仕組みを用意することで、AIに引用されやすくなるかも(?)しれません。
情報の精度が大切な理由
人々がAIに依存すればするほど、誤情報の影響は大きくなっていく可能性があります。
例えば以下のようなケースが考えられます。
- 就職を検討している企業の情報をAIで調べる際、ありもしないことを回答されてしまえば、その企業への就職を断念してしまうかもしれません。
- 特定地域の店舗をAIで探す際、自店舗の正確な所在地がAIに伝わっていなければ、回答時の推奨候補に挙がることはないでしょう。
- 取引先の情報をAIで調べる際、不正確な業績を回答されれば、信頼性の低下につながってしまうかもしれません。
現時点においては、重要な情報についてはWebサイトでも確認することが多いですが、AIへの質問がより一般化すれば、AIの回答のみで意思決定をしてしまう人も出てくるのではと考えます。
AIによる誤情報は、ビジネスにおいて様々な問題を生じさせる可能性があるため、企業側としても効果的な対策を考えていく必要があります。
詳細なHTMLサイトマップを作る際のポイント
詳細なHTMLサイトマップを導入する際には、以下の点を意識して作成してみてください。
HTMLによって階層構造を表す
これは一般的なHTMLサイトマップでも行われていることですが、ul要素を使用してサイトの階層構造を表します。(ul要素を入れ子にして親子関係を表します)
概要欄を開閉式にする
details要素を使用して、概要欄(説明とセクションリンク)を開閉式にします。これにより、サイトマップ全体をすっきり見せることができます。
セクションへのリンクを設定する
小規模~中規模のサイトでは、概要欄において各ページのセクションへのリンクを設定します。ただし、大規模なサイトでは情報量が多くなりすぎてしまうため、セクションへのリンクは省略しておいた方が良いでしょう。
カテゴリーをセクションで区切る
規模が大きいサイトの場合は、カテゴリーごとに見出しを付けてセクションを区切っておくのも良いでしょう。その際、カテゴリーごとの説明を入れておくとより分かりやすくなります。
更新日の記載
必要であれば、各ページの最終更新日を記載しておくと良いでしょう。
説明文にキーワードを含める
各ページの説明には、できるだけ具体的なキーワードが含まれるようにしておきます。例えば「商品の一覧」と書くよりも、「空調機器〇〇〇シリーズの商品一覧」と記載しておいた方が明瞭になります。
余計な要素は極力排除する
詳細なHTMLサイトマップは「サイトの全容を伝えるためのインデックス」として機能させるページのため、AIにとってノイズとなりうる要素(広告リンクやJavaScript等)はできるだけ排除しておきたいところです。
また、HTMLをできるだけシンプルな記述になるようにして、コンテキストウィンドウ(一度に処理できる情報の枠)を無駄に消費させないようにする工夫も必要かと思います。
問題点
詳細なHTMLサイトマップの問題点は以下の2点です。
- 大規模なサイトの場合は、概要欄を開閉式にしたとしても、人が見た際にサイトマップ全体が煩雑になってしまう可能性があります。(デザイン次第?)
- 一般的なHTMLサイトマップと比べると工数が大幅に増えます。
手間がかかるという問題はありますが、導入することによるSEO的、AIO的なデメリットは特にないと思います。
sitemap.xmlやllms.txtとの比較
クロールに関連するsitemap.xmlやllms.txtと、詳細なHTMLサイトマップを比較してみました。
目的が似ている部分もありますが、各ファイルの特徴については以下のような違いがあります。
sitemap.xml
- 検索エンジンやAIに対し、Webサイトのページ構成などを伝えるためのファイルです。クロールする際の主要な情報源として使用されるため、多くのサイトが導入しています。
- このファイルにはクロールしてほしいページのURLなどを記載しますが、各ページの説明までは入れることができません。
- ページの存在や重要度を伝えることはできるものの、各ページの内容までは伝えることができません。
llms.txt
- AI向けに特化したサイトマップ的なファイルです。標準化を目指してはいるものの、現時点ではAIに活用されているかどうかは不明です。
- 過去にGoogleは「llms.txtはサポートしていない、将来的にもサポートする予定はない」といった意味合いの発言をしており、今後どうなるかは不透明。
- このファイルにはAIに参照してほしいページ(.htmlまたは.mdファイル)のURLや説明を入れることができ、マークダウン形式で見出しなども設定することができます。
- llms.txtを導入するサイトが増えれば、将来的にAI各社が利用し始める可能性はあると思います。
詳細なHTMLサイトマップ
- 従来のHTMLサイトマップを、AI向けに最適化したものになります。
- 基本的な考えはllms.txtを参考にしており、各ページの説明を入れることで「どのページに何が書いてあるか」を明確に伝えることを目的としています。
- HTMLサイトマップは通常クロールの対象となっているため、ページ構成を理解するための補足的な情報源として、AIに活用してもらえることが期待されます。
- llms.txtと比べると、AIにとってはノイズとなりうる記述が増えるため、効率性ではllms.txtに劣ると考えられます。
AI検索最適化においてはllms.txtに期待を寄せていたのですが、Googleが乗り気でないところが気になります。
理にかなったllms.txtのやり方を、クロール対象であるHTMLサイトマップに落とし込むことは、現時点においては最善の方法ではないかなと個人的には考えています。
事例
詳細なHTMLサイトマップの導入事例を2つご紹介します。
AI Overviewsの引用事例
以下は、AIに関連するクエリにおいて、私が運営するサイトがAI Overviewsで引用された際のスクリーンショットです。
※この事例のサイトでは詳細なHTMLサイトマップを導入しています。
画像左下の枠内では、引用元としてHTMLサイトマップのページが表示され、AI関連の項目(説明)がピックアップされています。
そして、その右隣の枠内では、ピックアップされた項目のリンク先となる「AI検索最適化案」のページが引用元として表示されています。
この状況から分かることは以下の3つです。
- AIはHTMLサイトマップの情報をしっかりと見ている。
- HTMLサイトマップ内において、関連するリンク先を的確に見つけ出している。
- そのリンク先のページを参照して回答を生成している。
この流れは、狙い通りの展開になったと言えるかもしれません。導入から一週間も経たないうちに反映されていました。
HTMLサイトマップの制作事例
続いて次のスクリーンショットは、クライアントのサイトに実際に詳細なHTMLサイトマップを導入した事例となります。
全体で20ページ程度のサイトになりますが、各ページの情報をAI検索にてチェックしたところ、かなりの精度で情報を取得することができました。
※ただし、導入前のチェックは行っていないため、この結果が詳細なHTMLサイトマップの効果かどうかは確認できていません…。
SEO的には不要と言われることの多いHTMLサイトマップですが、AI検索最適化においては利用価値は十分にあると見ています。
今後は複数のサイトで検証を進め、良い結果が出たらレポートしていきたいと思います。
以上です。
今回は詳細なHTMLサイトマップについて解説させていただきました。
本記事がお役に立てましたら幸いです。